京都・奈良 社寺仏閣巡り 55 高山寺 その1 [旅行]

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高山寺は、京都市右京区梅ヶ畑栂尾(とがのお)町にある寺院で、栂尾は京都市街北西の山中に位置します。
山号を栂尾山と称し、宗派は真言宗系の単立である。
創建は奈良時代と伝えるが、実質的な開基(創立者)は、鎌倉時代の明恵である。「鳥獣人物戯画」をはじめ、絵画、典籍、文書など、多くの文化財を伝える寺院として知られていて、境内が国の史跡に指定されており、「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている由緒ある寺院さんでした。

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国宝:鳥獣人物戯画

国宝

石水院

紙本墨画鳥獣人物戯画
甲乙丙丁の4巻からなる絵巻。すべて墨画で彩色はない。また、普通の絵巻のように絵と詞(ことば)が交互に現われる形式ではなく、絵のみで構成される。甲巻は兎、蛙、猿などの動物を擬人化したもので、4巻の中でもっともよく知られる。乙巻は写生風の動物絵、丙巻は前半が各種の競技やゲームに興じる人物の戯画で、後半は動物戯画、丁巻は荒々しいタッチの人物戯画である。制作年代は甲・乙巻が平安末期、丙・丁巻は鎌倉時代と推定される。制作事情、主題等については諸説あるが、特に甲巻のユーモラスな動物戯画は秀逸で、現代日本の漫画文化のルーツとも見なされる。甲・丙巻が東京国立博物館、乙・丁巻が京都国立博物館に寄託されており、寺で見られるのは模本である。絵巻の画像と解説は「鳥獣人物戯画」の項を参照。

紙本著色華厳宗祖師絵伝 7巻
鎌倉時代の作。新羅の華厳宗の祖とされる義湘と元暁の伝記絵巻である。国宝指定時は全6巻であったが、修理後は7巻に調巻されている。
紙本著色明恵上人像
「樹上座禅像」と称される。通例の祖師像と異なり、明恵の姿は山中の自然景の中に小さく表現されている。鎌倉時代の作。
絹本著色仏眼仏母像(絵画)
鎌倉時代初期、12世紀末の作。明恵の念持仏であり、図中には明恵自身による書き込みがある。
玉篇巻第廿七
中国梁代成立の漢字辞書「玉篇」の、唐時代の写本。本書の写本は中国では早くに失われて日本にしか残っていない点で貴重。
篆隷万象名義(てんれいばんしょうめいぎ)
空海の編さんとされる漢字辞書の唯一の古写本として貴重。永久2年(1114年)の写本。
冥報記(めいほうき)
唐代成立の仏教説話集の写本で、成立から2世紀ほど後の唐代末期の写本とされる。本書は中国では早くに失われており、現存最古写本として貴重。

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重要文化財

乾漆薬師如来坐像
奈良時代末期の作。元来は薬師三尊像の中尊であった。両脇侍像は明治時代に寺外に流出し、日光菩薩像は東京国立博物館、月光(がっこう)菩薩像は東京藝術大学大学美術館に所蔵されている。これら三尊像は古くは丹波(現・京都府亀岡市)の金輪寺に安置されていた。

木造明恵上人坐像
開山堂に安置。鎌倉時代の作。

木造鹿1対-鎌倉時代。雌雄の鹿を狛犬風に作ったもので、他に例を見ない。鹿は春日明神の使いとされ、高山寺鎮守の春日明神の神前に置かれたものと思われる。

木造白光神(びゃっこうしん)立像
鎌倉時代初期。白光神は、インドの神とされ、善妙神(中国の神)、春日明神(日本の神)とともに高山寺の鎮守神として祭られた。名前の通り、着衣から台座まで真っ白に塗られているが、これはヒマラヤの雪を象徴するものという。

木造善妙神立像
鎌倉時代初期。鮮やかな彩色がよく残る。白光神像とともに、仏師湛慶の作と推定されている。
高山寺典籍文書(もんじょ)類9,293点-高山寺に伝来する平安時代から近世に至る仏典、記録等を一括指定したもの。

高弁夢記(こうべんゆめのき)17点
「高弁」は明恵のこと。明恵が自分の見た夢を記録した日記であり、夢の中での宗教的経験が彼の思想に大きく影響していることがわかる。建久7年(1196年、23歳)から貞応2年(1223年、51歳)までのものが残っている。
以下は高山寺所有の重要文化財の一覧である(上に略説したものも重出している)。

建造物

開山堂
宝篋印塔
如法経塔(石造一重塔)
絵画
絹本著色華厳海会諸聖衆曼荼羅図
絹本著色五聖曼荼羅図
絹本著色熊野曼荼羅図
絹本著色不空三蔵像
絹本著色文殊菩薩像
絹本著色菩薩像(寺伝弥勒菩薩像)
絹本著色明恵上人像
紙本淡彩藤原兼経像
紙本墨画高僧像
紙本墨画将軍塚絵巻
紙本墨画達磨宗六祖師像
彫刻
乾漆薬師如来坐像
木造狛犬 一対
木造狛犬 三対
木造鹿 一対、木造馬 1躯、木造犬 1躯(「馬」と「犬」は2001年追加指定) 
木造善妙神立像
木造白光神立像
木造明恵上人坐像(開山堂安置)
工芸品
阿字螺鈿蒔絵月輪形厨子 弥勒菩薩像納置 
黒漆机
木製彩絵転法輪筒
輪宝羯磨蒔絵舎利厨子 
書跡典籍
華厳宗一乗開心論 巻下 
華厳孔目章 巻第一、第二、第三、第四 
華厳伝音義
義天録 巻第一、第二・第三 2巻 
金剛頂瑜伽経 巻第一、第二、第三 
倶舎論中不染無知断位料簡
古華厳経(黒漆函入)54帖
釈迦五百大願経 上下 
新訳華厳経音義
貞元華厳経 38巻
貞元華厳経音義
梵天火羅図 1帖
明恵上人詠草
華厳信種義 明恵上人筆
大唐天竺里程書 明恵上人筆
入解脱門義 上下 明恵上人筆
大法炬陀羅尼経要文集 明恵上人筆 
弥勒上生経 石川年足筆 
史記 巻第三、第四 
論語 巻第四、第八 
論語 巻第七、第八 
荘子 7巻
宋刊本斉民要術 巻第五、第八 
宋版華厳三昧章 法蔵述 
宋版金光明文句護国記 如湛述 4帖 
宋版金剛記外別解 笑庵観復述 4帖 
宋版法蔵和尚伝 崔致遠結 
高弁夢記 1巻、9通、2帖、2冊、3幅
高山寺典籍文書類 9,290点
神尾一切経蔵領古図 2幅

ここも文化財の宝庫でした。

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日本最古の茶畑だそうです。

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今回巡った数多くの寺院の中で最も山奥にあった寺院でした。
次回は、別アングルでご紹介します。




京都・奈良 社寺仏閣巡り 54 大覚寺 その5 [旅行]

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朱色に塗られた漆の廊下、厳かでしかも華やかな感じがいい。

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長い長い廊下でした。

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これが、大覚寺の半全貌って感じです。少しでも行った気持ちになれて、ご紹介出来ていれば幸いです(^^)

次回は長い今回の社寺仏閣めぐり最後の目的地で、山奥に佇む世界文化遺産へと向かいます。
もう少しだけお付き合いください!!



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